原三渓の全体像に迫った大コレクション展

今回の「ぶらり博物館・美術館」は横浜美術館の「原三渓の美術―伝説の大コレクション」を学芸員の説明を聞いて鑑賞しました。8月12日、参加者は9名でした。

横浜市民には馴染みの「三渓園」を造園したことで知られる原三渓。彼は生糸貿易で財をなした実業家でしたが、国宝や重要文化財を含む5,000点を超える美術品を集めたコレクターでもありました。それだけではなく近代の日本美術を支えることとなる下村観山、小林古径ら若手の画家を支援したパトロンであり、彼等は三渓園に逗留して三渓が収集した美術品を鑑賞し、一緒に議論を重ねながら創作に専念したとのことでした。又自らも書画をよくするとともに、茶人としても新たな茶の境地を拓きました。関東大震災後は私財を投じて横浜の復興に尽くしています。

今回の展示は過去最大規模とのことで内容は充実しており、改めて三渓の業績に触れる良い機会となりました。NHKの日曜美術館でも紹介していましたが、歴史的建造物が配置された三渓園を近く訪れようかと思い立ちました。

(木村記)